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鈴木亜美、北野誠…なぜ芸能人は突然“干される”のか?芸能界を歪める芸能プロの“政治” [芸能]

普通にテレビを見ているだけでは「芸能界」の本当の姿は理解できない、ということは、よく語られるところです。

 テレビに出演しているほとんどのタレントは、芸能プロダクションに所属しています。その芸能プロダクションの政治力学によって、テレビは操作されているそうです。

 それが端的に表れるのが、タレントが「干される」という現象で、お茶の間の人気があってテレビに出ていたタレントが、ある日忽然と姿を消すというケースが、これまで何度もありました。多くの場合、独立や移籍などでタレントが芸能プロダクションに反旗を翻した場合に起こるものだそうです。


芸能界も私の属していたサラリーマン社会も同じようなものです。力があるものに反旗を翻すとたいてい干されます。特に芸能界でjはプロダクションがあるタレントを育てるのにかなりの投資をして、有名になったからといって簡単に独立されたのでは赤字になってしまいます。たぶん業界内に不文律があって、プロダクションに不義理を働いた場合は、回覧状が回ってそのタレントは芸能界から破門となるのでしょう。
私が思うに一番はスポンサーの意に沿わない発言行動をとると嫌われる気がします。たとえばスポンサーが電力会社なのに「原発反対」など言おうものならクビにされても仕方ありません。

消えた・干された芸能人




以下引用:
そうした現象に焦点を当てた、その名もズバリ『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』というタイトルの書籍が出版された。版元は、数々の暴露本を出版してきたことで知られる鹿砦社である。

 著者の星野陽平氏によれば、「タレントが干されるという現象にこそ『芸能界の闇』が集約されている」という。一体、どういうことなのか?

 星野氏に直接話を聞いた。
●芸能界のドンの悪口を言って、番組終了&無期限謹慎
--まず、本書の出版にいたった経緯を教えてください。

星野陽平氏(以下、星野) そもそものきっかけは、2009年春に起きた「北野誠謹慎事件」です。北野誠さんが出演し、20年も放送してきた『誠のサイキック青年団』(ABCラジオ)が突如終了し、北野さんも無期限謹慎に追い込まれてしまったという事件ですが、その原因は北野さんが同番組内で「芸能界のドン」と呼ばれるバーニングプロダクションの周防郁雄社長の悪口を言ったためではないかといわれていました。私は、ある雑誌の依頼を受けて、この事件について取材をしたのですが、その際、ある週刊誌記者から「音事協はタレントの引き抜きを禁止している」と聞きました。

--「音事協」というのは、一般読者にはなじみが薄いかもしれません。

星野 「音事協」というのは、多くの有力芸能プロダクションが加盟する芸能プロダクションの業界団体「一般社団法人日本音楽事業者協会」のことで、バーニングプロダクションの周防社長が牛耳っているともいわれています。北野誠事件では、北野さんが所属する松竹芸能と『サイキック青年団』を放送していたABCラジオを運営する朝日放送が責任を取るかたちで音事協を退会し、周防社長の影響力の大きさがうかがえました。

--音事協が芸能界全体を治めているということでしょうか?

星野 芸能プロダクションというのは、人気タレントを独占的に抱え込むことで利益を得ています。ところが、商品であるタレントが勝手に移籍してしまうと、過当競争となって芸能プロダクションのビジネスモデルが崩壊してしまう。そこで、音事協では、引き抜きを禁止して、共存共栄を図っているようです。この仕組み、どこかで聞いたことがあるなと思ったのですが、映画業界でも昔、「五社協定」と呼ばれるものがあって、メジャー映画会社5社(松竹、東宝、大映、新東宝、東映)が各社専属の俳優の引き抜きを禁じていました。しかし、インターネット上などでは「五社協定は独占禁止法に違反する」との指摘もあります。

 それでは、今の芸能界の仕組みも独占禁止法違反ではないのでしょうか? 芸能界の市場規模は1兆2000億円ともいわれていますが、それが違法なビジネスモデルの上に成り立っているとしたら、とても衝撃的です。それで、5年かけて調査・取材を積み重ねてまとめたのが本書です。私は芸能記者ではないので、芸能界に知り合いはほとんどいません。従って資料ベースですが、雑誌記事を2000本ぐらい集め、本は100冊ぐらい読み、過去100年以上にわたる日本と海外の芸能界を検証しました。
●引き抜き禁止協定とタレントが干される理由
--取材の結果、「引き抜き禁止協定」の存在は確認できたのでしょうか?

星野 もしなかったとすれば、芸能プロダクションのビジネスモデルは成立しないと思います。資料を当たってみても、例えば、音事協が発行した『社長、出番です。-エンターテイメントを創る人たち-』という、音事協加盟プロダクション経営者のインタビュー集の中で、新沼謙治や五月みどりなどが所属する第一プロダクションの社長である岸部清氏が「(音事協の設立は)そもそも、タレントの独立問題が背景にあって、ちょうど映画の五社協定に似た形で、親睦団体を名目に創設したわけです」と語っています。音事協がモデルとした五社協定についてもさらに詳しく調べましたが、過去、公正取引委員会が調査をしたことがあり、独占禁止法違反の疑いが持たれていましたが、法的規制が入る前に、この協定は消滅しました。

--その話と、タレントが干されることに関係はあるのでしょうか?

星野 引き抜きは業界団体内部の申し合せで防止できますが、勝手にタレントが独立してしまうことはどうにもならない。だから、タレントが独立したら、業界全体で結束してテレビ局などに圧力をかけ、徹底的に干して見せしめとし、後に続くタレントが出ないようにしなければならないのです。有名なのが、01年に脱税事件で摘発された事務所から独立しようとして干された歌手・鈴木亜美。古くは1979年に当時の芸能界で支配的な地位を誇っていた渡辺プロダクションから独立して干された歌手・森進一のケースがあります。森進一は、干されていた中で女優の大原麗子と結婚したのですが、その披露宴で仲人を務めた自民党代議士・山中貞則が「芸能界は独禁法違反だ」とスピーチしていました。つまり、芸能界が違法状態にあることは昔からいわれていることなのです。
●アメリカではタレントの労働組合が主導
--芸能界のシステムが仮に違法だとすると、どうすればいいのでしょうか?

星野 芸能プロダクションにとって、タレントは商品であり、所有物なのです。だから、タレントに対して所有権を主張する。これでは必然的に人権侵害を引き起こします。それが端的に表れているのが、AKB48の恋愛禁止というルールだと思います。それが当然のことだとタレントも思い込んでいるようですが、間違っているのではないでしょうか。タレントがモノではなく、人であることを今の構造の中で主張していくためには、まずは労働組合を結成する必要があるでしょう。アメリカのエンターテインメント業界は、タレントの労働組合が主導していますし、日本でも声優業界は労働運動が盛んで、過去には待遇改善のために声優がストライキを行ったこともあります。

--ハリウッドで俳優が仕事をするためにはユニオンに入らなければならない、という話を聞きますが、どうしてそうなったのでしょうか?

星野 ハリウッドには、スクリーン・アクターズ・ギルド(SAG)という映画俳優の労働組合がありました。12年に米国テレビ・ラジオ芸能人連合(AFTRA)と合併し、現在はSAG-AFTRAとなっております。そのSAG-AFTRAに、「いかなる組合員も、組合の協定に署名していないプロデューサー、またはエージェントのために働くことは許されない」という「グローバルルールワン」と呼ばれる原則があります。SAG-AFTRAにはほとんどの俳優が所属していますから、SAG-AFTRAに認められなければ、映画会社もエージェントも仕事ができない仕組みになっているのです。

●日本の芸能界は独占禁止法違反
--アメリカのエンターテインメント業界のエージェントと日本の芸能プロダクションは、どう違うのでしょうか?

星野 日本の芸能プロダクションには、ブッキング(契約)、マネジメント(タレントの世話)、プロダクション(制作)の3つの機能がありますが、アメリカのエージェントはブッキングしかしません。ハリウッドがあるカリフォルニア州には、タレント・エージェンシー法というエージェントを取り締まる専門の法律があり、その中でエージェントがタレントからマネジメントと称して手数料を取ることを禁じています。また、エージェントがプロダクションを兼ねることは、SAG-AFTRAの規定で禁じられています。エージェントでありながら、制作業務を兼ねていたMCAという会社がありましたが、司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反として介入して、エージェント部門が解散になったこともあります。そうした規制がなかったために、先の3つの機能を独占してきた日本の芸能プロダクションは横暴を極め、その弊害が今、あちこちでほころびを見せ始めているのではないでしょうか。マスコミはほとんど触れませんが、ネットでは芸能界やテレビに対する不満が渦巻いているのはご存じの通りです。

--いわゆる「ゴリ押しバーター」(あるタレントを出演させる代わりに、同じ事務所のタレントもセットで出演させること)といわれるものですか?

星野 力のある特定のプロダクションのタレントばかりが優遇され、テレビ番組におけるキャスティングが歪められている。番組に出演するタレントがベストな選択ではないことに視聴者も気づいており、もはや隠しようのないものになっている。そのあたりの構造や歴史的背景はかなり複雑なので、ぜひ本書を読んでください。必要最低限のことしか書かないように努めましたが、400字詰め原稿用紙換算で640枚ぐらいになりました。

--芸能界に変革が訪れることはあるのでしょうか?

星野 哲学者のカール・マルクスは「下部構造(経済)が上部構造(政治)を決定する」と言っています。つまり、「みんなが貧乏になると革命が起きる」のです。ネットに食われて芸能界がこれまでの市場では稼ぎにくくなっていて、そのために芸能プロダクションのバーターなどのやり方が露骨になっている。それに関係者がみなウンザリしている。例えば、バーニングプロダクション所属の小泉今日子さんが最近、雑誌のインタビューで「日本の芸能界ってキャスティングとかが“政治的”だから広がらないものがありますよね。でも、この芸能界の悪しき因習もそろそろ崩壊するだろうという予感がします」と発言して、物議を醸しました。芸能界の中心にいる人物の発言ですから、今後の芸能界を占う上で意味深長だと思います。

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